「1」事例1 アパ-ト所有者と認知症対策の必要性

 


私は75歳で少し物忘れが多くなっています。

妻73才で軽い認知症の症状がでています。

長女はしっかり者で、安心して任せられます。

長男はお金にル-ズで、信頼できません。

 

財産:アパ-ト3000万円、自宅1000万円、

預金3000万円 

 

私が死んだら私の財産は妻に相続させたいです。

妻の住む所と生活費が確保され、妻も安心です。

 

妻のあとは長女に遺してあげたいと思っています。

妻に遺言を書こうかと思っています。

 

 

                    

  

1)遺言書の作成 

 

私の全ての財産を妻に相続させる内容の遺言を書きましたが、妻が認知症では、アパ-トを

 

相続しても管理ができません。

 

妻が認知症では、妻から長女に財産を渡す旨の遺言書を作成することは、困難であります。

 

私の思いのとおりに、私の財産は私から妻に、そして妻から長女へと継承させることは、妻が認知症

 

である限りにおいては難しいと言うことになります。

 

妻については、家庭裁判所に成年後見人を選任してもらい、後見人が相続した財産を管理することに

 

なります。

 

2)認知症になると 

 

私は75才で少し物忘れが多くなっていますが、あと数年もすれば認知症になることも想定していなけれ

ばなりません。

 

私がアパ-トの所有者なので、私が賃貸借契約を交わさなければなりませんが、判断力が低下していれば契約することも難しくなってしまいます。

 

アパ-トの管理等は、長女に手伝ってもらっていますが、私名義の預金100万円を引き出そうとしても、銀行からはご本人を連れてきてくださいと言われます。

 

 

「父は認知症で施設に入所しています。」と答えると、銀行からは「成年後見人を付けないとお金は引き出せません。」と言われます。

  

「一人では何もできないのです。認知症になったら。」